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神様の<カミ>は・・・ [教室から]

さて、「語彙が広がる瞬間」にも登場したX君。
前回は「乾電池の<デン>は電気の<デン>と同じですか」
と、素敵な発見を投げかけてくれたのですが、本日。

「先生、神様の<カミ>は紙の<カミ>と同じですか」。

おや。

それはちょっと違う^^

そういえば、今回このクラスでは披露しなかったのだけど、私が日本語クラス一日目、あるいは漢字の授業一日目でよく例として挙げるものが、この同音異義語。「紙/髪/神」。
日本語には同音異義語が多いということや、漢字には意味があるということ、分かち書きの問題、漢字表記にした時にいかにコンパクトにまとまるか、時にはアクセントの問題まで。いろんなことを説明できる、とてもよい例のひとつ。それに、「紙」も「髪」も「神」も、どれも知りたくなるような語彙ですもんね。

今回ちょこっと誤解していたX君には、漢字には意味があるということ、そして音が同じだからといって必ずしも同じとは限らないことを伝えてみました。わかってくれたかな。

でも、確かに間違いには違いないけれど、彼が新発見のようにいつも大切に報告してくれたことはとても嬉しかったし、おかげで説明もできた。
案外、彼はわかっていたのかもしれない。わかっていて、日本語で何かを伝えるという経験をもう一度味わってみたかったのかもしれない。そうだ、これは私が外国語学習者だった時にはよくやっていた手法です、そういえば。

ひとつ確かなのは、彼が漢字に関心を持ってくれているということ。
嬉しい。
読み書きには絶対苦労しているはずの非漢字圏の、しかも週2回しか勉強しない一般講座の学習者。
でも、たくさん好きになって世界を広げてくれたら嬉しい、これからも。

行き詰ったら彼の、嬉しそうに報告に来た顔を思い出そう。
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