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モデレーター [教師研修と、その周辺]

中東欧研修の締めくくりはパネルディスカッション。
そこでは司会・・・ある意味、モデレーターをさせていただきました。

モデレーター。
「調停者」「仲裁者」とも言われますね。

一般には「司会進行」と言ったほうがイメージがわきやすいのでしょうが、これを敢えて「モデレーター」と言うことで、

・パネリストの意見やキーワード、事前の発表の内容をひろい、質問をしつつ、ブツ切れにならないように緻密に議論を展開させる
・発言が偏らないように配慮する
・意見が出やすいように、切り出し部分の順番に注意する
・会場の疑問や雰囲気とパネリストとをつなぐ
・まとめる

といった機能が前面に出るように思います。

パネルディスカッションの面白さを「筋書きがないこと」と言う人もいるでしょうが、敢えてそういったものを狙っている場合ならいざ知らず、限られた時間で、しかも「二日間の研修の最後」となると、その期間内に参加者が感じた疑問やモヤモヤなど、いろいろなことを消化させる場として機能させることが必須であり、そのためには一見おおらかに見えても実は綿密なイメージづくりが必要だと個人的には考えます。
いわゆる「教案」を書く書かないは別として、授業のポイント、おさえるべき事項、展開、向かっていくところ、そういったことをイメージした上に授業は成り立つ・・・というのと同じです。

また、今回の研修のようにテーマの専門性が高い場合(課題遂行と文字教育)、モデレーターの知識が足りなくて立ち往生してしまったり、見当違いのまとめをしてしまう恐れもあり、それだけは避けなければなりません。

今回はテーマは既に公開されていたので、事前にパネリストそれぞれの立場や意見のヒヤリングをすることはしましたし、レジュメは当然読みこみました。
事前に発表しないパネリストの場合、その人がどういう立ち位置であってほしいかも考えました。
ありがたいことに受付やPC動作確認といったロジ部分からも、役割上ある程度解放させてもらえたので、事前の発表は聞きこみました。
個人的には非常に思いのあるテーマだったので、感情移入してしまわないように自分のコントロールも必要でした。

そして、やはり大切なことは、くりかえしになりますが、「会場の空気とパネリストをつなぐ」ということではないかと思います。
そのためには、研修期間中に周囲の雰囲気や空気を吸収する必要があります。パネルディスカッションの間だけではなく、二日間を通して、あるいは普段の業務の中でもそういう声を感じておく必要があるでしょう。

で、今回どうだったかというと、傍から見ると他の感想もあるでしょうが、自分としては議論は展開させていけましたが、話題の振り方が若干荒かったかなという気がします。途中、コーディネータ的な視点で入ってくれたパネリストに救われた部分もあります。
ただそう言いつつも、特に専門の話題になると何がどう出てくるか、どう話をつないでいくか、その部分がかなり苦しくもあり、と同時に非常に楽しかったのも事実です。

「質疑応答」との違いは、個と個のやりとりにとどまらず、総合的なまとめや展開を求められていることだとも思うので、「なんか、パネリストだけ楽しんでる」と会場に思われないよう、今後も意識しておきたいと考えています。
聞いてくださった方が、少しでも楽しんでいただけるパネルディスカッションであったなら嬉しいです。
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